イエロー・カツーラとレッド・カツーラ、味の比較をしてみる。

ネパールで生産されているコーヒーはほぼ全てがアラビカ種。

アラビカ種の中にもさらに多くの種があり、ネパールでもティピカ種、ブルボン種、カツーラ種、カツアイ種といった様々な種が混在しています。

ネパールで最近注目されつつあるのが、イエロー・カツーラという品種。

まだまだ数は少ないものの、生育がよく実の付きも安定していることが観察されています。

IMG_2179

イエロー・カツーラはその名の通り黄色い実のコーヒー。たいていのコーヒーは赤い実ですので、その希少性ゆえに少し高めに取引されます。

ネパールでは将来への投資として自分の土地にコーヒーを植えたいという方が現在急増中。そして、多くの方がせっかく植えるなら高く売れる可能性のある品種をと考えておられます。そこで注目されているのがこの黄色い実のコーヒー。

実際にレッド・カツーラとイエロー・カツーラ。味にはどんな違いがあるのでしょうか。

IMG_2170

生産者の土地にちょうど二つ並んで植えられているのを発見。[写真手前:レッド・カツーラ、写真奥:イエロー・カツーラ]

隣同士の木、同じ年に植えられた木、同じ生育条件。

果たして赤と黄色、味にどんな違いがあるのか。これから確認してみたいと思います。

今回は、特徴のある味わいが出やすいと言われるナチュラル精製でいきます。それぞれの木から約150粒づつ収穫。

IMG_2206

バケツの水につけて、水に浮く実を取り除きます。

あとはしばらく天日干し。

IMG_2209

そして、飲める日を待ち望みつつ、ひたすら乾かします。

最近はまだ気温が低く日差しが弱いので乾燥が完了するまで一ヶ月以上はかかりそうですが、水分量13パーセントを目指して辛抱・・。

さて味にどんな違いがでるのか?とても楽しみです。

こんな楽しい実験ができるのは生産国に住んでるゆえの特権ですねぇ。

 

 

ネパールでペーパードリップの普及を目指します。

朝起きると、ネパール人のほとんどはやっぱり一杯のチヤ。

チヤを飲んで、1日が始まります。

「おはよう、チヤ飲んだ?」「飲んだよー、君は?」と道端での挨拶にまではっきり表れている紅茶文化。

紅茶に関するネパール人の舌はかなり肥えています。

だからこそ、インドのダージリンティーと並んで評価されることもあるネパール産高級紅茶イラムティーが生まれたのでしょう。

歴史を通じて英国との関わりが強いネパール、紅茶に関しては間違えなく世界基準です。

 

ではネパール人の思うコーヒーとはどんなものでしょう?

ネパールの若干標高のある田舎には大抵の村にコーヒーの木があります。

村人は自分で実を摘み、天日で乾燥させます。

鉄鍋で煎ったコーヒーを石臼で潰して粉状にし…(と、ここまではイメージ通りなのですが)

それを煮立たせた紅茶の中に入れて、紅茶にコーヒーの風味を加えて飲むのです。

つまり、大方のネパール人にとってコーヒーとはチヤに入れる様々な香辛料の中のひとつ。

さすが紅茶の国ネパール、常に紅茶中心です。(正直これはこれでとっても美味しい)

 

image

美味しいコーヒーが生産されるネパール、でもここはやっぱり紅茶の国。

この紅茶の国から、外国が求める質の高いコーヒーが産み出されていくためには、やはりもっともっとネパール人がコーヒーを飲まなくてはなりません。

ネパール人がもっとコーヒにうるさくならなくては。

 

そこで、私たちラトナヒマラヤンコーヒーはネパールでのペーパードリップの普及を目指しています。

ペーパードリップは簡単な器具で淹れられるコーヒーの抽出法。

実際に私たちのお店で飲むコーヒーの香りと味わいに惹かれ、自宅でドリップ式で淹れるためにドリッパーやペーパーなどの器具を購入されるネパール人の方々も増えてきました。

ペーパードリップのやり方を尋ねてくださるお客様には、スタッフが丁寧にご説明させていただいています。